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消防士を目指していると、消防学校がキツすぎるという噂をネットやSNSで目にすることも多いでしょう。
しかし、そういった情報ばかり目にすると「本当に自分は消防士になってからやっていけるのだろうか…?」と不安になってしまいますよね。
そこで今回の記事では、消防学校のキツいところとその対策、その他消防学校に関する疑問について解説していきます。
消防学校への不安や疑問を解消し、自信を持って消防士を目指せるようになりたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
たしかに消防学校はキツい場所ですが、あらかじめ情報を知っておけば怖さも半減するはず!
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そもそも消防学校とはどんな場所なのか
消防学校は、消防士採用試験の合格者たちが消防署に配属される前に初任教育を受ける場です。
入校すると約6ヶ月間にわたる全寮制の生活を通じて、基礎的な知識や技術、体力や筋力を身につけていきます。
採用区分・年齢・性別を問わず、全員が同じ環境で同じ内容を学び、厳しい環境で生活することで、一人前の消防士へと成長していくのです。
ちなみに「学校」という名が付いているものの、学校教育法で定める学校ではなく、養成施設というイメージを持っておきましょう!仕事の一環ですので、学生気分ではいられません!
主な教育内容
消防学校での主な教育内容は、下記のとおりです。
- 消防に関する法令等の座学:消防法・規定の基礎、組織制度、倫理・服務
- 消防業務に関する座学:消防活動の知識、機材の知識、建築・消防設備の知識
- 実科:消火・救急・救助活動訓練、礼式
消防学校卒業後すぐに消防士として活躍できるよう、基礎的なことをキッチリと学び、業務に必要な身体づくりもおこないます。
集団生活ということもあり規律が非常に厳しく、座学中の居眠りや実科中のサボりは言語道断。
少しでも教官の目につくと、腕立て伏せやスクワットなどのペナルティが与えられます。
連帯責任で他の人もペナルティを与えられるため、空気は常にピリついていた記憶しかありません。
1日のスケジュール例
筆者が「東京消防庁消防学校」に在籍していたときのスケジュールをご紹介します。
ちなみに、下で述べている「稼業」は座学・実科のことです。
消防学校のスケジュールは厳格に決まっています。
約6ヶ月間も決められたスケジュールで過ごすわけですから、キツさを感じる人が多いのも納得です。
ちなみに、平日の月~金までこのスケジュールで過ごし、土日祝は休みとなります。
スケジュールは各消防学校によって異なりますが、どこも大きくは変わりません!
消防学校はどのくらいキツいのか
先ほどご紹介したスケジュールの時点でキツさを感じた人もいるかもしれませんが、この章ではキツさの具体的な内容に迫っていきます。
おそらく記事を読まれている人が想像しているとおりのキツさです。
正直、最初の1ヶ月は慣れていないため本当にキツいと思います!心してかかりましょう!
体力面でのキツさ
今まで体力試験のために身体づくりをしてきた人でも、消防学校の訓練で一度は絶対に音を上げます。
通常の筋トレでは使わないような筋肉を使ったり、長時間の訓練に耐え得るとてつもない持久力が必要だったりと、おそらく今までに経験したことのないキツさを経験することでしょう。
しかし、続ける間に必要な筋力・体力が身についていき、徐々にキツさは軽減されていきますので、辞めたくなるようなキツさを感じるのは、身体ができる前の最初の1ヶ月だけです。
訓練の他にも、ペナルティによる腕立て伏せ・自由時間におこなう体力錬成によっても鍛えられます!
精神面でのキツさ
消防学校の教官は非常に厳しく、「部活で全国大会に出場していて監督が鬼のようだった」という経験でもしていない限り、おそらく人生で1番厳しく叱られることになります。
中には厳しく叱られすぎて、1人になったときに泣いたことのある隊員もいました。
しかしこの厳しさは「現場での失敗が命の危機に繋がる」からで、教官は隊員の命を守るためにあえて厳しくしています。
とはいえ精神的に相当キツいことはたしかですので、叱られたときには「自分のことを思ってくれているんだ」と言い聞かせて乗り切りましょう。
厳しいのは在学中だけで、消防士として働き始めてからは一緒に飲みに行ってフランクに話せるようになった教官もいます!
真夏の訓練が特にキツい
訓練の中でも特にキツいのが、真夏におこなう防火衣を着ながらの訓練です。
防火衣だけで約10kgあるため、空気呼吸器・ロープ・無線機などを身に着けると、合計で20kg以上の装備をしながらの訓練になります。
蒸し風呂状態になるため、中には脱水症状が起こり倒れてしまう隊員もいました。
さすがに命に危険が及ぶことはないものの、実際の消防活動と同様の状況でおこなう訓練はとてつもないキツさです。
真夏の防火衣着用訓練では、1日に1人,2人は倒れたこともありました…。
キツい消防学校生活を乗り切るためのポイント3選
消防学校は集団生活だけで十分キツいのですが、そこに体力的なキツさ、叱られることによる精神的なキツさも加わり、人によっては耐え難い学校生活となります。
そんなときは、以下の3つの方法を試してみましょう。
消防学校は徹底した管理体制にあるため、あまり大きなことはできませんが、上記のような小さなことを意識するだけでも心持ちが少し変わります。
キツい約6ヶ月間を乗り切るためには、メンタルケアがとても大切!ご紹介する方法を試して、なるべく心の平静を保てるようにしましょう!
キツいのは自分だけではないという意識を持つ
この記事の冒頭でもお伝えしたとおり、消防学校は年齢・性別・学歴(採用区分)を問わず、全員が等しい環境で集団生活を行う場所です。
自分がキツいと感じるときは、必ず他の隊員も同じだけキツい思いをしています。
「他の人もキツいのは同じで、1人じゃないんだから頑張ろう」という意識があれば、精神的な疲れも少しは軽減されるはずです。
小さなことですがこれは本当に大切で、自分だけではないと思うだけで本当に楽になります!
心を許せる仲間を作る
長い集団生活において、メンタルを安定させるためにもっとも重要なのが、心を許せる仲間です。
日々のキツさを共有できますし、他愛のない雑談がなにより心を落ち着かせてくれます。
同じ班になった隊員と仲良くすること、座学で寝てしまいそうなときに起こしてもらえたり、実科でキツいときもサポートし合えたりと、メリットばかりです。
逆に言えば、他の隊員と積極的に仲良くできない人は居場所を失うので注意!
身体のケアは入念におこなう
消防学校での生活はとにかく時間に追われますが、身体をケアする時間はしっかりと取りましょう。
特に重要視したいのが、大浴場でゆっくりとお湯に浸かることと、就寝前のストレッチです。
「そんなことに時間を使うよりも、勉強や体力錬成に時間を使って少しでも優位に立ちたい!」と思う人も多いでしょうが、疲れを取るほうが日々の座学・実科も集中できるようになります。
常に高いパフォーマンスを発揮するためにも、身体のケアは入念におこない、睡眠の質を高め、次の日に備えましょう。
身体が慣れていない最初の1ヶ月は絶対に試してみてください!
消防学校に関するよくある疑問とその回答
消防学校について、よくある質問を以下にまとめました。
消防学校のキツさに関するまとめ
この記事で覚えておきたいことをまとめました。
- 本当にキツい生活だが、1ヶ月すれば徐々に慣れてくる
- 特にキツいのは真夏の訓練で、中には倒れる隊員もいた
- 気の合う仲間ができると精神的に安定する
- キツいのは男性・女性・年齢を問わず全員が同じ
消防学校はたしかにキツい場所です。
しかし、消防士としての心構えや公務員としてのあり方、社会人として基礎的な部分などを学べる貴重な場所でもあります。
入校前や消防士を目指している段階では、不安で仕方がないでしょう。
そんなときはこの記事を何度も読み返して、消防学校での過ごし方を事前にシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
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