
消防士の採用試験合格に特化したオンラインスクール「東消塾」を運営している友口です!
消防士採用試験の二次試験でもっとも大切なのが、面接試験です。
配点が非常に高く、他の受験者たちとの差別化を図るためには入念に対策する必要があります。
しかし、どのように対策すれば効果的なのかわからず、不安や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、東京消防庁OBでもある筆者が、自身が運営するオンラインスクール「東消塾」で多くの受験生を合格に導いた経験をもとに、面接試験をどのようにして攻略すればいいのかを解説していきます。
面接試験に自信を持って挑めるようにするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
消防士の面接に受かる人に共通する5つの特徴
面接試験で良い結果を残す人には、共通の特徴があります。
- 消防士になりたい動機がしっかりしている
- 受け答えがスムーズでハキハキしている
- 自分を偽っていない
- 人当たりの良さが感じられる
- 第一志望だという熱意が伝わる
面接官の目線で考えると、これから一緒に仕事をしたいと思えるような人を合格させたいはずです。
今の自分は上記の特徴に当てはまっているのかどうかを確認しながら、それぞれの特徴についてより詳しく見ていきましょう。
消防士になりたい動機がしっかりしている
「なぜ消防士になりたいのか」は、面接で必ず聞かれる項目と言ってもよいでしょう。
消防士以外のどの職業でも同じですが、なぜその業界に入りたいと思ったのかというビジョンがない人が合格するのは困難です。
逆にしっかりと答えることであなたの真剣さや情熱が伝わり、「そこまで消防士になりたいなら採用してあげたいな。」と思ってもらえることでしょう。
答える際には、消防士になりたいと思った具体的なエピソードや経験を交えると伝わりやすくなります。
面接の中でも1番大切な部分ですので、現時点でパッと思い浮かばない方は今のうちからじっくりと考えておきましょう!

面接の中でも1番大切な部分ですので、現時点でパッと思い浮かばない方は今のうちからじっくりと考えておきましょう!
受け答えがスムーズでハキハキしている
消防士は体育会系の職業ですので、聞かれたことに対してハキハキとスムーズな受け答えができる人のほうが面接で有利です。
面接で緊張するのは当然ですが、モゴモゴしすぎると面接官に「これからやっていけるのか?」と思われてしまします。
そうならないためにも、あらかじめ質問されそうな内容に関しては練習をしておき、自信を持って答えられるようにしておきましょう。

よくある質問内容については、後ほど詳しくご紹介します!
自分を偽っていない
受かろうと必死になるがあまり、面接官に良いところを見せようとして自分を偽ってしまう人がいます。
- 本当は落ち着いた性格なのにとにかく明るく振る舞おうとする
- マイナスイメージが付くのが怖くて嘘の回答をしてしまう
気持ちはよくわかりますが、面接官も今までにさまざまな人間を見てきているため、自分を偽って話していることや、嘘の回答をしていることはすぐにバレてしまいます。
自分ではない誰かを演じすぎてしまうと歪に見えてしまい、逆に魅力がなくなってしまうため、自分の性格をよく分析し、良いところをより伸ばしていくにはどうすればいいのかを考えるほうが建設的です。

ただ、完全に素の自分で面接に臨むのはおすすめしません。少なくとも面接の場は「社会」ですので、それに応じて態度を正す必要はあります!
人当たりの良さが感じられる
消防士はチームワークが大切な仕事ですので、コミュニケーション能力があり、人当たりの良さが感じられる人のほうが面接で有利です。
人当たりの良さはどんな部分から感じられるのか、以下にまとめました。
- 言葉遣いがキレイで丁寧
- 表情が穏やかで優しい
- ネガティブな表現を使わない
- 礼儀作法が身についている
面接官も1人の人間ですので、人当たりが良い人とそうでない人がいた場合、前者を採用したいと思うのは当然です。
上記の項目ができていないと感じる方は、ふとした瞬間に雑な言葉遣いになってしまったり、知らず知らずに無礼な態度を取ってしまったり、気を抜くといつもの自分が出てしまうため注意しましょう。

人当たりの良さを鍛えたいなら、目上の方と接する機会を増やすのがおすすめです。
第一志望だという熱意が伝わる
消防士の採用試験は、試験日が重なっていなければさまざまな自治体の試験を併願できます。
落ちたときのことを考えるて併願するのは当たり前なのですが、面接時には「こちらが第一志望です!」と伝えるようにしましょう。
第一志望と伝えないとそもそも印象が良くありませんし、面接官からすると「せっかく合格させても他に行かれる可能性があるなら、本当にこの消防署に入りたい人だけを採用しよう。」と思うのが普通です。
そのため、熱意を持って第一志望であることとその理由を伝えることで、面接試験を成功させられる確率はグッと高まります。

とはいえ、どこにでも嘘で第一志望だと言うのはあまり良くないので、併願するとしても本当に自分が入りたい自治体の試験だけを受けるようにしましょう。
消防士の面接でよく聞かれる質問内容まとめ
ここまでの内容で「どのような人が面接で有利なのか」がわかりました。
しかし、さらに面接を有利に運ぼうと思ったら「実際に面接ではどのような質問をされるのか」を知っておく必要があります。
今回は受験者自身に関する質問と消防に関する質問の2つに分け、その内容について解説。
少しでも合格に近づくためにも、ご紹介する質問内容に対する回答は何度も練習しておきましょう。
受験者に関する質問
面接官は受験者の人となりを知るために、受験者個人に関する質問をたくさんします。
実際にどのような内容で質問されるのか、以下に一例をまとめました。
- 消防士になろうと思った理由は何ですか?
- なぜこの消防署を受けようと思ったのですか?
- 併願している消防署はありますか?またその消防署とこの消防署との違いは何ですか?
- 今までに本気で何かに打ち込んだことはありますか?
- 部活動は何をしていましたか?またどんな経験をしましたか?
- あなたの特技・趣味は何ですか?
- あなたの長所・短所は何ですか?
- 誰かを助けたこと・または誰かに助けられたことはありますか?
- 今までで1番感動したこと・達成感があったこと・キツかったことは何ですか?
- 休日はどのように過ごしていますか?
- 自己PRをしてください
もしYesかNoだけで答えられる質問だったとしても、なぜYesもしくはNoなのか、理由も付けて答えましょう。
また、事実から外れない程度に少し話を盛るくらいは大丈夫ですが、自分を良く見せようとして嘘の回答をするのはNGです。

なるべく回答をするときは具体的に、かつ自信を持って素直に答えましょう!
消防に関する質問
受験者個人に関する質問以外にも、消防士という仕事に関する質問もされます。
どのように質問されることが多いのか、以下にまとめました。
- 仕事は決して楽ではありませんが大丈夫ですか?
- どの部署に入りたいという希望はありますか?
- 集団生活・集団行動をするうえで大切だと思うことは何ですか?
- 凄惨な現場に赴くこともありますが大丈夫ですか?
- 自身に危険が及ぶ可能性がありますが大丈夫ですか?
- 消防士が起こす不祥事に関して、どう思いますか?
- ここの市民(区民)は我々に何を期待していると思いますか?
- 消防士として必要なものは何だと思いますか?
- 消防士としての目標ややりたいことはありますか?
- 上司と意見が食い違ったときどうしますか?
消防に関する質問のほとんどは、消防士としてどうありたいのか、仕事に対してどのような思いがあるのかを聞かれます。
自分の思考や意見に食い違いがないように回答をして「自分はこういう人間です」ということをアピールしましょう。

すべての回答において一貫性がないと「嘘を付く人」「その場で意見をころころ変える調子のいい人」というマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります!
消防士の面接に受かるためにしておきたい対策3選
先ほどご紹介した「よくある質問内容」を理解したら、よりブラッシュアップしていくために、以下の3つの具体的な対策を講じましょう。
- 自己分析を徹底的にしておく
- 質問に対して端的に答えられる練習をする
- 実際に誰かと一緒に面接練習をする
面接がうまくいくかどうかは「どれだけ練習したか」にかかっています。
消防士採用試験の倍率は非常に高いため、他の受験生と差をつけなければ合格は夢のまた夢。
本気で消防士を目指すなら、少なくとも1ヶ月は面接試験対策に時間を使いたいところです。
自己分析を徹底的にしておく
自己分析を徹底的にすると、面接官の質問に対してより具体的な回答ができるようになりますし、消防士として今後どうなっていきたいのかという目標も明確化されます。

自己分析は以下のステップでおこないましょう。
- 中学・高校・大学(社会人)で何に取り組んできたのか、自分史を作成する
- 当時の感情・困難・解決策・学んだことなど、取り組んだことに関するエピソードに「なぜ?」と問いかけ掘り下げる
- それらのエピソードをもとに、昔から自分の中で一貫しているものなど、思考の共通点を見つける
- 自分の性格や思考の傾向が掴めたら、それを消防士としてどうやって活かせるのかを考える
自己分析ができていないと面接時の回答に一貫性がなくなってしまう可能性があるため、一般企業の就職活動と同じく、消防士採用試験においても自己分析は必須です。
家族や友人に「自分は昔からどんな人間だった?」と聞いてみるのもおすすめです。他人から見た評価は自己評価と少し違うかもしれません。
質問に対して端的に答えられる練習をする
面接時にされた質問に対し、なるべくテンポよく端的に答えられる人のほうが合格率は上がります。
なぜなら、結論を長引かせてしまうとレスポンスが悪い人という印象を持たれてしまいますし、「この人は結局何を伝えたかったんだろう?」と回答がうまく伝わらない可能性があるからです。
「あなたの趣味は何ですか?」という質問に対しての答え方について、良い例と悪い例をご紹介します。
私は昔、本を読むのがあまり好きではなく、現代文の点数が思うように伸びませんでした。あるとき友人から夏目漱石の『吾輩は猫である』を貸してもらう機会があったため読んでみると、言い回しや漢字が難しく、なかなか読み進められませんでした。しかし語句を調べながら読んでいるうちに内容がわかるようになるとそのおもしろさが感じられるようになり、以降は私の愛読書にまでなりました。そこから近代文学のおもしろさの虜になり、今ではその日の感情に合った文学作品を読むのが趣味になっています。
私は読書が趣味で、中でも近代文学を読むのが大好きです。現代にはない価値観を知れるのがおもしろいですし、考えながら読むという行為が自身のリラックス方法にもなっています。いつもその日の感情に合った文学作品を読んでおりまして、昨日は心を落ち着けるために宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読みました。
悪い例では読書が趣味であることを最後に伝えており、そのストーリー部分である前半部分は「この子は何の話をしているんだ?」と思われてしまうでしょう。
良い例では読書が趣味という結論を最初に述べているため、その後の内容は付加的なものだと面接官もわかります。
さらに、良い例では面接官が「銀河鉄道はどんな内容なの?」「嬉しいことがあったときはどんな作品を読むの?」と、プラスで質問をしてもらえるような内容です。
このように、なるべく結論は最初に述べることで話す内容が端的になり、面接官にも自分の考えが伝わりやすくなります。
悪い例は本当に悪い例なのですが、このような回答をする方、意外と多いです…。
実際に誰かと一緒に面接練習をする
いくら1人で面接対策をおこなったとしても、いざ対人となるとうまく行かないことが多々あります。
そのため、なるべく緊張感のある相手にお願いして、本番に近い雰囲気で面接練習をするのがおすすめです。(無理なら友人や家族でも可能)
さらに誰かと面接練習をすると、その場でフィードバックを受けて改善点を見つけることもできます。

筆者が運営する消防士の採用試験合格に特化したオンラインスクール「東消塾」では、経験豊富な講師や東京消防庁OBが面接対策をサポート。詳しくは記事の最後をご覧ください。
消防士の面接で受かりやすい服装・髪型とは
消防士の面接で受かりやすい服装・髪型は「スーツスタイル・黒髪・短髪」です。
スーツはダークカラーのもので体型に合ったものを身に着け、革靴はちゃんと磨き、ネクタイは美しく結びましょう。
男性はスポーツ刈りや角刈り、女性は肩に髪がかからない長さにするなど、シンプルで清潔感のある髪型がベスト。
短くてもツーブロックはNGですので注意しましょう。
とにかく意識するのは「清潔感」と「公務員として仕事をするという自覚」です。
消防士の服装に関して、詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
消防士の面接に関するQ&A
- Q面接時に「もう絶対に合格した!」と思うようなフラグはあるの?
- A
確実に合格したと言えるようなフラグはありませんが、互いが良い雰囲気のまま面接を終えられた場合や、実際の勤務を見据えた内容の質問が来る場合は、そうでない場合に比べて合格する確率が高いように感じます。
- Q逆に「絶対に落ちた!」というフラグはある?
- A
こちらも絶対的なものではありませんが、面接官の反応が薄かったり回答がぶっきらぼうだったりした場合や、メモを一切取っていない場合は、良くない印象を持たれている可能性があります。
- Q圧迫面接される可能性はあるの?
- A
圧迫と思うかどうかは人それぞれですが、面接官の中には優しい人もいれば厳しい人もいます。あまりに変な回答をしてしまうと叱られる可能性はあるため注意しましょう。ちなみに、学生ではなく社会人の受験生には厳しめの面接になることが多いように感じます。
まとめ:面接試験対策は試験合格の要
今回は「消防士の面接に受かる人の特徴と合格するために大切なポイント」について解説しました。
記事のまとめと重要なことは、以下のとおりです。
- 面接に受かるのは「この人と一緒に仕事をしたい」と思わせられるような人
- 質問に対する答えはYes,Noだけではない答えを準備し、内容に一貫性を持たせる
- できるだけ回答のクオリティを上げるため、自己分析をしたり本番さながらのシチュエーションで練習をしたりする
- 面接時の服装・髪型は「スーツスタイル・黒髪・短髪」にするべき
毎年、面接試験で多くの受験者が不合格になります。
しっかりと面接官が求める回答をできるように練習できるかどうかが合格への分かれ道です。
本番では緊張するかとは思いますが、準備は十分すぎるほどにしておき、変に自分を飾らず、素直で丁寧な回答を心がけましょう。
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