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消防士を目指したいと思いつつも、離職率の高い仕事なのではないかと不安になり、なかなか目指す一歩を踏み出せない人も多いことでしょう。
そこで今回の記事では、消防士はどのくらい辞めていく人がいるのか、どんな理由で辞めたくなってしまうのかをご紹介します。
今抱えている不安を解消し、気持ちよく消防士を目指し始めたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
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消防士の離職率はどのくらい?
総務省が発表した「地方公務員の退職状況等調査」をもとに、令和3年度の消防士の離職率をまとめました。
- 離職者合計:4,738人
- 定年退職者:2,781人(58.7%)
- 早期退職募集制度による退職者:92人(1.9%)
うち、在職期間の通算を伴う退職:137人(2.9%) - 勧奨退職者:184人(3.9%)
- 普通退職者:1,573人(33.2%)
- 懲戒免職者:24人(0.5%)
- 失職者:2人(0.0%)
- 死亡退職者:82人(1.7%)
- 25歳未満:431人(30%)
- 25~29歳:462人(32.2%)
- 30~34歳:211人(14.7%)
- 35~39歳:93人(6.5%)
- 40歳以上:239人(16.6%)
同じく総務省が発表した令和3年度の「地方公共団体定員管理調査結果」によると、消防職の装飾人数は163,098人となっていたため、離職者数と照らし合わせると、すべての退職理由を含めた離職率は2.91%となります。
ちなみに、普通退職者だけで見ると離職率は0.96%でした!
消防士によくある6つの離職理由
仕事を辞める理由は各々異なりますが、大体の人は似通った理由で退職します。
上記理由はどの仕事にも共通することばかりですが、消防士の場合は具体的にどういったシチュエーションで辞めたくなるのか、詳しく解説します。
人間関係に疲れる
消防士は体育会系の世界であり、上下関係がとても厳しい職業です。
中には嫌味を言ったり、理不尽に叱りつける上司もいます。
もちろん嫌な上司ばかりではなく、人間として尊敬できる上司も多いのですが、嫌な上司に当たってしまった場合は、辞めたくなるのも仕方ありません。
上司の運は本当に重要で、今後の仕事のやりやすさや、昇任のしやすさにも関わってきます!もし嫌な上司に当たってしまった場合は、その上司とどう上手くやっていくかを考え、自分自身が変わりましょう!相手が変わることを期待してはいけません!
仕事がキツすぎる
消防士が経験する現場は大小さまざまですが、凄惨な現場に出くわすと、精神的にも肉体的にも多大な負荷がかかります。
現場で負荷がかからないようにするために日々訓練をするのですが、その訓練ですら厳しい指導を受けるため、現場に出ずとも毎日の業務だけで仕事がキツいと感じることもしばしば。
交代制勤務で24時間拘束もされるので、精神的・肉体的にある程度タフでないと、辞めたくなってしまいます。
給与や待遇に不満がある
消防士は地方公務員であるため、給与や待遇が悪いということは決してありません。
しかし、仕事でかかるプレッシャーや危険を考慮すると、もっと良い給与をもらってもいいのではないかと感じることもあるでしょう。
一応現場に出たときはさまざまな手当が付きますが、働きの対価に見合ってないと感じる人は、転職したほうがストレスなく仕事ができます。
消防士の給与に関しては、後ほど詳しくご紹介します!
大きな怪我をしてしまった
消防士は現場で重い物を運搬したり、そもそもの装備が重かったりと、体に負荷がかかりがちです。
ヒドい腰痛、現場での火傷や外傷など、仕事中には常に危険やリスクが伴います。
完治せずに仕事を続けてしまうと慢性的な痛みが残り、その痛みが持続的な身体的・精神的ストレスにつながってしまうと、仕事を続けるのは難しいと感じるでしょう。
腰痛で辞めていく人は本当にいました!肉体(現場)労働のツラいところです…
理想と現実にギャップがあった
実際に消防士として働いてみると、目指していたころには見えなかった部分が見えてしまい、理想と現実とのギャップを感じて辞める人もいます。
特に地方消防では、思ったよりも現場への出動が少なく、事務仕事ばかりするのに飽きてしまうことも。
加えて、みんな正義感や使命感を持って仕事をしているのかと思いきや、惰性で仕事をしている上司ばかりを見てしまい、失望する人もいます。
理想と現実にギャップがあるかどうかは、実際に働いてみないとわからず、自分ではどうにもできないため、転職するしかありません。
配属される署によって職場の雰囲気はガラッと変わるため、これも運の要素が強いですね…
病気になってしまった
大きく身体を壊すような内臓系の病気にかかってしまう人もいますが、精神的な病気にかかって辞めていく人も多くいます。
凄惨な現場で仕事をした後、PTSDやうつ病になってしまい、なかなか仕事に復帰できなくなる人も少なくありません。
心の病気は今後の人生に大きく影響を及ぼしてしまうため、少しでも兆候が見られたら、完治するまで休職するか、心的ストレスがかからない仕事に転職するのが懸命です。
消防士にはメンタルサポートを受けられる制度がありますが、この制度も後ほど詳しく解説します!
離職しないためにも消防士のリアルを知っておこう
消防士が離職する理由の欄でもご紹介しましたが、理想と現実のギャップが生まれると、つい辞めたい気持ちが出てきてしまいます。
そうならないためにも、消防士のリアルを現時点で知っておきましょう。
消防士の働き方
消防士は、24時間勤務をシフトで回す交代制勤務という勤務体制です。
仕事のサイクルには2交代制と3交代制の2種類があり、自治体によって異なります。
非番を休日にカウントすると意外と休みが多いので、心身ともにリフレッシュする時間は取れるでしょう。
1日の勤務スケジュールなど、働き方について詳しく知りたい人は、以下の記事もあわせてご覧ください!
消防士のキツいところ
消防士として一定期間働いていると、キツい現場に出くわすことが何度もあるでしょう。
惨事ストレスやPTSDを発症してしまう人が続出する現場の場合、「緊急時メンタルサポートチーム」がケアをしてくれるので安心です。
加えて、試験合格後に全員が入ることになる消防学校の時点でキツさを感じる人も。
消防学校は通常の教育機関ではなく、あくまで仕事として給料をいただきながら初任教育を受ける養成機関であるため、学生気分で入稿すると面食らってしまうでしょう。
惨事ストレス、仕事のキツさや消防学校については、以下の記事で詳しく解説しています!
消防士の給与
総務省が令和5年に発表した「地方公務員給与実態調査」をもとに、消防士の平均的な月収・年収を割り出しました。
- 給料月額:約304,233円
- 全諸手当の合計金額/月:約 100,991円
- 全諸手当込みの月額給与:約405,224円
- 諸手当なしの推定年収:約3,650,796円
- 期末・勤勉手当の合計金額/年:約1,520,251円
- 全諸手当込みの年収:約6,382,939円
1点注意しておきたいのは、上記金額は全年齢の消防士の平均だということです。
若手はもちろん低い給与になるため、あくまで参考程度と思っておきましょう。
他の公務員と比べて給与が低いかどうかなど、以下の記事で詳しく解説しています!
消防士の離職率に関するまとめ
消防士の離職率や辞める理由についてのまとめです。
- 普通退職者だけで見ると、消防士の離職率は0.96%
- 25~29歳で辞める人が多い
- 人間関係や給与・待遇の不満、ケガや精神病などで退職していく
- あらかじめ消防士の現実を知っておくと辞めたくなりづらい
消防士は人の生命や財産を守る、名誉ある仕事です。
その分大変さは付きもので、辞めていく人が多いのも仕方ありません。
とはいえ嫌な部分ばかりでなく、楽しい部分も多いため、以下の記事も参考にしながら消防士を目指すかどうかを決めてみてはいかがでしょうか。
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