消防士になるためのオンラインスクール「東消塾」の講師と代表を務める友口です。
消防士の中でも、レスキュー隊になりたいという人は多くいます。
しかし、そもそもレスキュー隊がどんなものなのかを理解している人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、以下のことについて解説していきます。
今後レスキュー隊を目指そうとしている人は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも消防士とは?
消防士は地方自治体の各消防本部に所属し、地域住民の命や財産を守る仕事です。
実は消防士という呼び名は消防吏員(しょうぼうりいん)の俗称で、消防士の本来の意味は、消防吏員の階級で1番下の階級に位置する隊員のこと。
わかりやすくするために、本サイト内では消防吏員のことを「消防士」と読んでいます!
主な活動の場は、火災・自然災害・事故の現場です。
消防士とレスキュー隊の違いを理解するために、まずは以下の基本的な知識を知っておきましょう。
消防士の仕事内容
出動要請を受けたら現場に急行し、最前線で人々の命と安全を守るのが消防士の仕事です。
出動時には主に以下の5つの部隊に分かれ、それぞれ異なる業務を専門的におこないます。
- ポンプ隊(消火隊)
- はしご隊
- 救助隊
- 救急隊
- 指揮隊
非出動時には、建物検査・防災指導など地域の「火災予防業務」、地域住民と連携して防災力の向上を促す「防災安全業務」もおこないます。
消防士には、一般的には知られていない業務もたくさんあるんです!詳しく知りたい人は、以下の記事も併せてご覧ください。
消防士の給料
令和5年度における東京消防庁の職員募集要項「待遇・勤務条件等」をもとに、消防士の給料をご紹介します。
- Ⅰ類採用者(大卒程度):約259,300円
- Ⅲ類採用者(高卒程度):約221,800円
東京消防庁は試験が最高難度といわれていて、業務も大変なだけあり、給料は全国トップクラスです。
逆に田舎の消防署では、高卒の初任給が約16万円のところもあります。
高い給料を望むなら、政令指定都市や東京消防庁など、都市部の消防局を目指しましょう。
ちなみに、手当の差などはあれど、レスキュー隊との給料の差はそこまでありません。
消防士のなり方
消防士になるには、東京消防庁なら「東京消防庁採用試験」に、その他の消防局・消防署なら各自治体で実施される「公務員試験」に合格しなければなりません。
合格後は試験区分に関わらず、全員必ず消防学校に通います。
消防学校は、約6ヶ月間にわたる全寮制の生活を通じ、消防士として最低限必要な知識・技術・服務規程・心構えなどを学ぶ場です。
消防学校卒業後、ようやく現場で活躍できるようになります。
消防学校に通うことは業務の一環で、実は給料が出るんです!
そのときから消防士として仕事をしているんだという意識を持つ必要がありますね!
レスキュー隊とは?
レスキュー隊は、消防士の部隊の1つである救助隊のことを指します。
火災・自然災害・事故の現場で、人命救助に当たるスペシャリストです。
オレンジ色の服を着ているため、数ある部隊の中でもひと目で救助隊だとわかりますね。
レスキュー隊の種類
救助隊には4種類の区分が存在します。
それぞれの区分の違いを、以下に表でまとめました。
区分 | 隊員の教育・編成 | 設置基準 | 主な保有資機材 | 保有車両 |
---|---|---|---|---|
救助隊 | 人命救助の 専門教育を 受けた隊員 5人以上で編成 | 消防本部・消防署が設置 されている市町村 | 最低限の資機材 ・ガス測定器 ・防毒マスク など | 救助工作車またはその他の消防用自動車 |
特別救助隊 | ・人口が10万人以上の市町村 ・人口が10万人未満の市町村でも必要だと認められる場合 | 上記資機材に加えて ・化学防護服 ・除染シャワー ・放射線測定器 など 救助工作車 | 救助工作車 | |
高度救助隊 | 人命救助の 専門的かつ 高度教を受けた隊員 5人以上で編成 | ・特別区 ・政令指定都市 ・中核市 ・消防庁長官が指定する市町村 ※自主設置可 | 上記資機材に加え地域により ・携帯用化学剤検知器 ・携帯用生物剤検知器 など | |
特別高度救助隊 (ハイパーレスキュー) | 特別区および政令指定都市 ※自主設置可 | 上記資機材に加えて ・化学剤検知器 ・生物剤検知器 など さらに地域により 検知型遠隔探査装置 など | ・救助工作車 ・特殊災害対応自動車 さらに地域により ・大型除染システム車 ・ウォーターカッター車 ・大型ブロアー車 |
上記の表を見て分かるとおり、救助隊として専門性を高くしたいと思ったら、東京消防庁や大都市の消防本部を受験するしかありません。
どの地域で消防士になりたいかを決めるときの参考にしてみてください。
レスキュー隊のなり方
レスキュー隊になるには、以下の手順を踏む必要があります。
- 消防士の採用試験に合格
- 消防署に配属後、他の部隊で経験を積む
- レスキュー隊になるための推薦をもらう、もしくは選抜試験を突破
- 専門の研修を修了
- レスキュー隊に配属
ハイパーレスキューなど専門性の高いレスキュー隊に入りたければ、「潜水士」「救急救命士」「コンクリート破砕器作業主任者」などの資格を取ったうえで、厳しい選抜試験を勝ち抜かなければいけません。
人々の命を救う仕事ですので、レスキュー隊になるには相当の努力が必要です。
まとめ:レスキュー隊は消防士の部隊のひとつ
消防士とレスキュー隊の関係についてご紹介しました。
この記事で覚えておきたいことを、以下にまとめます。
- レスキュー隊は救助隊の通称で、消防士の部隊のひとつ
- 「救助隊」「特別救助隊」「高度救助隊」「特別高度救助隊(ハイパーレスキュー)」の4種類の救助隊が存在する
- レスキュー隊になるには、厳しい選抜試験や研修を突破しなければならない
レスキュー隊としてバリバリに活躍していきたいと考えている人は、東京消防庁や政令指定都市の消防士試験に合格する必要があります。
ただ都市部の採用試験は高難度で、誰でも合格できるわけではありません。
試験に合格できるかが不安だったり、どうやって試験対策をすればいいのかわからなかったりする場合は、「東消塾」の無料相談を受けてみてください。
「消防士になりたい、救助隊として活躍したい」というあなたの夢をサポートし、的確なアドバイスを送ります
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