消防士の採用試験合格に特化したオンラインスクール「東消塾」の講師と代表を務める友口です。
消防士を目指そうと思った人の多くが、一度は試験の倍率を気にしたことがあるでしょう。
今回の記事では消防士試験の倍率の低い都道府県について、以下の内容で解説していきます。
倍率の低い県を選んで受験すれば、消防士になりたいという夢が叶いやすくなるはず。
倍率だけにとらわれてしまうのは少々危険ではありますが、何が何でも合格する可能性を高めたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
ちなみに、倍率は毎年変化するため注意しましょう。
ちなみに、倍率は毎年変化するため注意しましょう。
\試験に受かるかどうか不安な人はこちら/
【大卒】消防士試験倍率の低い都道府県ベスト3
大卒程度の資格を持つ人の受験区分(Ⅰ類・Aなど)で、倍率の低い都道府県を3つ厳選しました。
全消防署のデータを漁るとなると膨大な量になってしまうため、今回は県庁所在地の消防局の倍率のみをご紹介します。
倍率は令和4年度の試験結果を参照しました。ちなみに、最高難度といわれる東京消防庁の倍率を、以下の記事で紹介しています。
興味がある人は併せてご覧ください。
1位|大阪府 大阪市
倍率の低い県庁所在地の消防局のなかでも、1位になったのは意外にも大阪市です。
4月採用枠は8.9倍、高卒枠は10.4〜14.1倍ですので、大卒の10月採用枠のみ低いことがわかります。
2位|福井県 福井市
福井市の消防局は、令和4年の大卒枠受験者が26人、他の年のデータを見ても受験者はあまりいませんでした。
受験者が少ないということは1人1人が印象に残りやすいため、より強い印象を与えられる人が有利だとも言えますね。
3位|長野県 長野市
長野市の消防局も、令和4年の大卒枠は35人と少ない受験者数でした。
他の県にない特徴として、冬にスキー場の救出訓練があります。
【高卒】消防士試験倍率の低い都道府県ベスト3
高卒程度の資格を持つ人の受験区分(Ⅲ類・Bなど)で、倍率の低い都道府県を3つ厳選しました。
こちらも大卒のデータと同様に、県庁所在地の消防局の倍率(令和4年度)の紹介です。
1位|長崎県 長崎市
高卒枠の第1位は長崎市消防局の2.6倍で、受験者が47人、最終合格者は18人でした。
採用予定者数が多かったのも、倍率が低い要因です。
2位|長野県 長野市
大卒では3位だった長野市消防局ですが、高卒枠では1位となりました。
令和4年度の受験者はわずか16人のみと、今回のランキング内では最少です。
3位|愛媛県 松山市
大卒枠は6.1倍と普通の倍率でしたが、高卒枠は一気に低くなっています。
松山市には道後温泉があるためもう少し人気があると思いましたが、受験者は27人と少なめでした。
地元ではない地域の消防士試験を受けるときのポイント
「倍率の低い消防署を探していたら、地元にはなかった」という人も多いことでしょう。
実は地元ではない消防署を受けるときには、必要な対策が異なります。
たまたま地元に倍率の低い消防署がある人は、以下の記事をご覧ください。
地元ではない消防署を受けるための志望動機を作る
地元ではない消防署を受ける場合、面接官から「なぜ地元ではなくてこの消防署を受けたの?」と疑問を持たれてしまうことでしょう。
そんなときは、その消防署にしかない特徴を志望動機にするのが効果的です。
各消防署のホームページに取り組みや特徴が書いてありますので、受けたい消防署のホームページは徹底的にリサーチしてみましょう。
逆にわざわざその消防署を志望する動機が答えられない場合は、落ちる確率が非常に高くなります!
消防署見学に行ってみる
事前のアポイントメントが必要ですが、受けようと思っている消防署に見学をしに行くのも有効な対策になります。
やる気を買ってくれますし、職員に顔や名前を覚えてもらうチャンスです。
場合によっては私的な繋がりを持てる場合も。
一度だけではなく、二度行けるとなお良いですね。
職員の対応が良ければ、「こんな素晴らしい方々と一緒に働きたい」という志望動機にも繋がります!
面接で第一志望だと伝える
地元ではない消防署を受ける場合、合格後はその地域に住まなければなりません。
そのため、面接官からは「どうせ今住んでいるところが第一志望で、受かりやすそうなうちは滑り止めに違いない」と思われがち。
できるだけマイナスポイントを減らすために、第一志望でここで働きたいという熱意をとにかく伝えましょう。
その街が本当に好きなんだと、思いを強く伝えるのも効果的です。
面接は対人試験なので、なるべく面接官の印象を良くしたもの勝ちな部分もあります。熱量は人の心を動かす重要なポイントです!
田舎すぎる消防署は受けない
倍率が低いからといって、あまり田舎すぎる消防署を受けるのはおすすめしません。
おすすめしない理由は、以下の3つです。
- 地元の人を優先的に採用したいと考えている場合が多く難易度が高いから
- 採用されても地元ならではの空気感に合わせるのがツラい場合があるから
- 給料の低さに不満を抱く可能性が高いから
田舎の消防署を悪く言っているわけではあるわけではなく、地元の人なら働きやすいと感じる職場でも、外部の人間からしたら働きづらいと感じる場合が多々あるからです。
試験の倍率や難易度がある程度高くても、自分が慣れている風土や環境下にある消防署で働くほうが、結果的な満足度が高くなるでしょう。
田舎は都市部と比べて人口が少ないため、出動回数もおのずと減ります。そのため田舎で負担が少なく薄給か、都市部で忙しい代わりに高給か、天秤にかけなくてはいけません。
どこでもいいから受かりたいは危険
「とにかく消防士になりたいから、倍率の低い消防署ならどこでもいい」という考えは、大きな後悔を生む危険があります。
倍率が低いというのは、言い換えれば人気がないということです。
もしかしたら、以下のような大変さが待っているかもしれません。
- 人手不足で頻繁に出動要請が来る
- 福利厚生が充実していない
- 実はパワハラが横行している
もちろん、上記の事柄は倍率が低いすべての消防署に当てはまるわけではありません。
あくまで可能性にすぎませんが、政令指定都市の消防局や東京消防庁に入ったほうが、いろいろと安心できる部分が多いでしょう。
記事内でご紹介した「倍率の低い消防署(消防局)」は、すべて県庁所在地ですので、ある程度安心は出来ます。
もっと地方の人口が少ない場所だと危険度は増すでしょう。
まとめ:消防士になりたいなら倍率よりも対策が大事
倍率の低い都道府県について、覚えておきたいことをまとめました。
- 令和4年でもっとも倍率が低い県庁所在地は、大卒枠で大阪市、高卒枠で長崎市
- 地元以外を受ける場合は、それなりの志望動機や熱量が大切
- 倍率の低い消防署は危険な場合もある
楽をして何かを得ようとすれば、それなりのリスクが伴うのは世の常です。
消防士試験の倍率1つを取っても、例外ではありません。
本当に消防士になりたいと考えるなら、倍率を気にするよりも試験対策に全力を尽くしましょう。
もし倍率の高い地域の試験に受かるかどうかが不安な人は、ぜひ一度「東消塾」の無料相談を受けてみてください!不安をなくす力になれるはずです!
\東京消防庁OBがあなたの悩みを解決!/
コメント