
東京消防庁採用試験に合格するためには、「面接試験」を突破しなければいけません。面接試験は受験者の人物評価がメインとなるため、「対策とかできるの?」と思う方もいるでしょう。
しかし、基本的な情報に加えて正しい理解をしておかなければ、面接試験で不合格になる可能性も高いです。
今回は、東京消防庁の面接試験における基本情報や特徴、対策法などを、東京消防庁OBの実体験に基づいて解説します。この記事を参考にすることで、面接試験に関して正しい知識を身に付けられ、効果的な面接対策が行えるようになるでしょう。
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東京消防庁の試験概要


東京消防庁の試験を受けるなら、試験概要について細かく理解しておく必要があります。面接試験の詳細を含めた東京消防庁の試験概要は、以下の表を参考にしてください。
| 試験概要 | 試験内容 | 試験時間及び問題数 | 詳細 |
|---|---|---|---|
| 第1次試験 | 教養試験 | 2時間・合計45題 | 知能分野(27題):文章理解、語句の用法、英文理解、判断推理、空間概念、数的処理、資料解釈 知能分野(18題):人文科学(国語、歴史、地理) 社会科学(法学、政治、経済、社会事情)自然科学(数学、物理、化学、生物) |
| 作文試験 | 1時間・1題 | 600字以上 800字程度による作文試験 | |
| 適性検査 | — | 消防職員としての適性について検査 | |
| 第2次試験 | 身体検査 | — | 視力:視力(矯正視力を含む。)が0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上。なお、裸眼視力に制限はありません。 色覚:石原式色覚検査を実施します。※石原式色覚検査で異常があった場合は、赤色、青色及び黄色の色彩識別検査を実施します。※色彩識別検査で異常があった場合は、後日、眼科医による診断を受けていただきます。 聴力:オージオメータを使用し、純音聴力検査を実施します。 健康度:尿検査、胸部X線検査、心電図、血液検査、血圧、問診により検査を実施します。 |
| 体力検査 | — | 1km走、反復横とび、上体起こし、立ち幅とび、長座体前屈、握力、腕立て伏せにより体力検査を実施します。 | |
| 口述(面接)試験 | — | 個人面接による人物評価 |
東京消防庁の面接試験では、「個人面接」が採用されています。個人面接とは、面接官2〜3人に対して受験者1人で行われる面接が一般的であり、時間は15〜30分程度です。
個人面接では、志望動機や自己PRなどの回答から、受験者の人柄や消防官としての適性を判断しています。筆記試験や体力試験で高得点を取っていても、面接でマイナスな印象を与えると不合格になる可能性があるため、念入りに対策しておくことが大切です。



東京消防庁の個人面接の詳細に関しては、後ほど解説します!
東京消防庁の面接試験倍率


東京消防庁の面接試験について調べるのであれば、面接試験の倍率がどの程度かを理解しておくことも大切です。令和6年度の東京消防庁における各試験の合格者数と面接試験における倍率は、以下の表を参考にしてください。
| 区分 | 一次受験者数 | 一次合格者数 | 二次受験者数 | 最終合格者数 | 倍率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 専門系 | 39 | 28 | 24 | 8 | 4.9 | |
| Ⅰ類 | 1回目 | 2,376 | 965 | 878 | 428 | 5.6 |
| 2回目 | 1,192 | 195 | 180 | 106 | 11.2 | |
| Ⅱ類 | 休止 | 休止 | 休止 | 休止 | 休止 | |
| Ⅲ類 | 2,500 | 915 | 703 | 379 | 6.6 | |
| 合計 | 6,107 | 2,103 | 1,785 | 921 | 6.6 | |
東京消防庁での1次試験から最終合格者までの全体倍率平均は、6.6倍と比較的高いのが特徴です。ただ、面接試験に絞れば専門系で3.0倍、Ⅰ類からⅢ類までは1.7〜2.1倍となっています。
つまり、基本的には2〜3人程度に1人は面接試験に合格できており、そこまで難易度は高くないと言えます。過去の合格者の傾向を基に適切な対策ができていれば、東京消防庁の面接試験には合格できる可能性が高いです。



Ⅰ類やⅢ類では面接試験まで行ければ、約50%くらいは合格する可能性があるということです!
東京消防庁採用試験に面接カードはある?


東京消防庁の面接には、面接のためだけに作成する面接カードはありません。しかし、採用試験に応募した際にエントリーシートを提出します。
そのエントリーシートを基に面接が進められることから、実質的に「エントリーシート=面接カード」と考えておきましょう。東京消防庁のエントリーシートには、以下のような内容が記載されています。
- 志望理由
- 希望職務
- 長所・短所
- 職歴と業務内容
- 他官公庁または他社との併願状況
- 健康状態
- 他区分の併願状況
- スポーツ・音楽経歴
- 自己PR
エントリーシートに書いた内容は、どこかにメモしておくなどをして必ず残しておきましょう。面接がエントリーシートに基づいて進められるため、記載内容と発言に一貫性が無いと不信感を与える恐れがあるため注意が必要です。



エントリーシート以外の部分についても聞かれる可能性はあるため、様々な質問に対応できるように準備しておきましょう!
東京消防庁のエントリーシートについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。


【実体験】東京消防庁面接試験の詳細


面接試験は、事前に書いた面接カードをもとに行われます。
- 職歴
- 併願先、今後受験予定先
- 自己PRと持っている資格
ちなみに東京消防庁の場合は面接カードを事前に準備できず、体力試験の終了後に20分ほど記入する時間が設けられます。
以下に面接試験のより詳しい情報をまとめました。



面接試験本番で緊張しないためにも、事前情報はしっかりとインプットしておきましょう。
面接官の人数
面接官の人数は基本的に3人です。
よくある構図としては、強面の人が1人、普通の人が1人、優しそうな人が1人というような人員配置ですが、東京消防庁ではそのようなことはありません。
どうやら階級を分けて配置しているようで、40~50代後半くらいの人が1人、30代くらいの人が1人、20代くらいの人が1人というような人員配置になっている場合が多いそうです。
面接会場の状況


面接ブースはおおよそ12ブースほどあります。
多くの受験生を捌いていく必要があるので、ブースの量を多くして対応する必要があるためです。
面接会場によっても若干異なりますが、各ブース内は狭く、6畳程度の広さで作られています。



入り口からすぐの場所に受験生の椅子が用意されていることもあるので、狭い中で動くことを頭の中に入れておきましょう!
また、一定範囲内に複数のブースを設置することから、面接時に他の受験生の声が聞こえることがあります。
聞こえないかもしれないからと大声を出す必要はありませんが、ある程度大きな声を出して受け答えができないと、面接官からの印象が悪くなる可能性があるので注意しましょう。
面接官の情報
面接官は、年齢が偏らないように幅広い年齢の面接官を用意しています。
圧迫面接風であったり、和やかであったありと、面接時の雰囲気にばらつきがあるそうです。
一説によると、受験生の試験の点数で様々な揺さぶりをかけているとの噂があります。
よく「圧迫面接をされた」という声を聞くのですが、圧迫面接というよりは、受験生の受け答え方に具体性がなかったり、伝わりづらい話し方をしていたりする場合に、深堀った質問をすることを圧迫だと感じることが多いようです。
受験生側から感じた面接官の様子



面接官の声が小さく聞き取りづらかったです。



確かに、東京消防庁の試験では約12ブースも設置しているから、他の受験生の声で面接官の声が聞き取れなくなってしまうことはよくあることなんだ。
そんな中で絶対にやってはいけないことは「しっかり聞き取れていないのにうやむやな状態で回答する」こと。
聞き取れなかった時には「申し訳ございません。よく聞き取ることができませんでしたので、もう一度質問していただけないでしょうか?」と、丁寧な言葉遣いで聞き返そう!



ニコニコして話しやすい面接官が1人いましたが、その他は厳しい人ばかりでした。



これは面接ではよくあることで、面接官にそれぞれの役割があることから、わざと厳しくしている可能性もあるんだ。
でも、そこで焦らないように「この人は〇〇な役割を演じている人だな」くらいの認識で面接に臨もう!



3人の面接官のうち、1人は消防官ではない気がしました。



もしかしたら、現場から離れた期間が長い面接官だったのかもしれないね!
消防士には様々な業務があって、現場以外にもたくさんの仕事があるから、その部署から応援で駆けつけている可能性もあり得るね!



1人は身を乗り出して発言に対して頷いてくれましたが、他は冷たい印象でした。2人の面接官は長机、1人は自分の右側にいたんですが、あれはなぜでしょうか?



面接官には様々なタイプがいることを理解しておけば、冷たい対応をされても、戸惑うことなく面接を乗り越えられるよ。
東京消防庁の面接試験は机の配置がL字になっているから、受験生の右側に面接官がいるという、少しトリッキーな配置になっていることが多いね。
もし、右側にいる面接官から質問されたら、必ず身体を面接官に向けることが大切だね!



面接官は現役の消防官なので、消防のことに関して具体的に話すと、共感してくれている感じがありました。



具体的に話す受験生は、面接官も話が理解しやすくてありがたいんだ。
例えば「ポンプ隊員になりたいです」と「特別消火中隊の隊員となり、一般のポンプ隊では対応できない火災対応に従事したいです」と答えるのでは、面接官の印象がガラッと変わるよ!
この例を参考にして、具体的な回答を心がけていこう!
受験生のスーツの色
- 黒色:80%
- 紺色:10%
- 他の色:10%
最も多かったのが黒色のスーツです。
スーツの色で合否が決まるわけではありませんが、日本には「社会通念上」という言葉があるように、社会人の常識として落ち着いた色のスーツを選ぶのがおすすめです。



迷ったら黒色のスーツを着ておけばOK!
受験生の髪型
- 短髪:50%
- スポーツ刈り:40%
- 眉毛に前髪が掛かるくらい:10%
消防士の採用試験では、基本的に髪は短いほうがおすすめです。
消防士は火災現場で「面体」という特殊なゴム製マスクを着装するため、髪の毛がマスクに挟まってしまうと、その部分から煙が入り込み命の危険があります。
そのため、面接官は受験生の髪型をしっかりとチェックするはずです。


メラビアンの法則というものがあり、初対面の人の情報を得る際に、視覚情報が最も認識されやすい傾向にあることから、髪を短くすることが重要であることがよくわかりますね。
面接試験等日のスケジュール(とある塾生の場合)
すべての受験生に上記スケジュールが当てはまるわけではありません。
しかし、注目していただきたいことは開始時間です。
集合時間は10時と言われているのに、10時オンタイムで試験説明が行われています。



10時よりも前に試験官は試験準備をしているということになりますね。
これは何を意味するかというと、「時間を守れる受験生なのか、早めの行動ができる受験生なのか」を見ているということです。
席に座り質問に答えることだけが面接試験ではなく、集合時間から解散までのすべての時間で評価がされています。
試験開始後の待ち時間ですが、長い人では1時間以上待機する場合も。
待機時間が退屈だからといって、落ち着かない態度を取らないようにしましょう。



一挙手一投足、すべてが好印象となるように努めるべきです。大変かもしれませんが、たった1日で合否が決まると考えれば、頑張れるはず!
東京消防庁の面接試験でおすすめの対策法5選


- 徹底的に自己分析をしておく
- 聞かれやすい質問に対する回答を準備しておく
- 面接時に提示されるルールには必ず従う
- 消防官採用試験合格を目指す予備校を活用する
- 本番さながらの緊張感で模擬面接をする
面接試験は、受験生の人柄を見るための試験です。
しかし、人柄を見るからと言って何も準備せず、完全な素の状態で挑んでも落とされてしまうでしょう。
そうならないためにも、面接対策は必須です。
徹底的に自己分析をしておく
自己分析は、面接時に流暢な受け答えをするために必須です。
自分の軸がブレなくなるため、発言内容に一貫性が生まれ、虚偽なく受け答えができる受験生だと信頼も生まれます。
過去に自分が頑張ってきたこと、楽しかったこと、大変だったことに対して「なぜ?」と問いを投げかけると、自分の価値観が見えてきたり、出た答えを用いてエピソードトークができるようになったりするはずです。



今まで経験してきたことを年表にしてみてもよいですね。
聞かれやすい質問に対する回答を準備しておく
東京消防庁の面接試験で、過去に聞かれた質問などを参考に自分なりの回答を準備しておきましょう。面接試験で聞かれやすい質問としては、以下のようなものが挙げられます。
- 志望動機
- 自己PR
- 東京消防庁を選んだ理由
- 学生時代に力を入れたこと
- どんな消防士になりたいか
- 併願状況
これらは最も一般的な質問であり、面接試験で聞かれる可能性が高いです。これらの質問に対する回答をもとに、受験者を深堀りするような質問が聞かれるため、様々な状況を想定して回答を準備しておきましょう。



質問される内容は面接官や受験する年によって異なるため、幅広く対策しておくことが大切です!
東京消防庁の面接試験における質問&回答例をより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。


面接時に提示されるルールには必ず従う
面接当日に、試験会場でルールを提示される場合があります。
- 面接時に大声を出さないでください
- 退出する際は「ありがとうございました」を言わずに退出してください
- マスクを着用したまま面接をしてください。
上記のような面接時のルールは、張り紙もしくは口頭で伝えられます。
ルールを守れるかどうかは採点項目にもなっているため、確実に守りましょう。



ルールを守れない人は、消防の仕事では致命的!他の隊員や被救助者の命を危険に晒す可能性がある人だと判断されます!
消防官採用試験合格を目指す予備校を活用する
消防官採用試験合格を目指す予備校を活用すれば、最新の出題傾向に合わせた授業を受けられたり、専門講師による指導を受けられたりするのがメリットです。独学では時間がかかる部分も、予備校なら時間がかからず高品質なサービスを受けられます。
また、予備校には同じ目標を持つ仲間が集まるため、モチベーションを維持しやすい環境が整っているのも特徴です。勉強方法や試験情報を共有できることで、受験生活を前向きに進められるでしょう。
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本番さながらの緊張感で模擬面接をする
面接試験で良い結果を残したいなら、絶対に模擬面接をしておきましょう。
緊張した状態で受け答えができますし、回答内容がちゃんと伝わりやすい内容なのかどうかのフィードバックも貰えます。
できれば模擬面接をする相手は友達や家族ではなく、緊張感のある相手とおこなうのがベストです。



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東京消防庁の面接試験に関するよくある質問


東京消防庁の面接試験に関するよくある質問を以下にまとめたので、気になる方は参考にしてください。
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東京消防庁の面接試験は、適切な対策ができていれば、合格する可能性は十分にあります。しかし、「どんな方法が適切かがわからない」という方も多いでしょう。
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