東京消防庁の試験対策に特化したスクール「東消塾」を運営している、TOMO LABOです!
総務省が発表するデータによると、令和4年4月1日現在、全国の女性消防士の数は、消防士全体の約3.4%。
消防士はとても人気のある職業ですが、まだまだ男性中心の組織です。
そんな中で女性が働くとなると、大変なことも多々あるでしょう。
今回の記事では、女性消防士が直面する働きにくさの理由や、それを乗り越えるためのアドバイスをご紹介していきます。
これから消防士を目指そうとしているものの、不安が大きくてなかなか目指す決意ができない人は、ぜひ最後までご覧ください。
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女性消防士が働く上で直面する難しさとは?
女性が消防士として働こうと思ったとき、男性ではあまり感じない大変さ・難しさに直面することがあります。
しかしそれは決して女性消防士が悪いわけではなく、女性を平等に扱えない人や体制が悪いのです。
どんな大変さや難しさに直面するのか、詳しく解説していきます。
身体的な負担が大きい
消防士の仕事は、火災や事故現場における消火・救助・救急活動など、過酷な状況で身体的な負担が大きいものがほとんどです。
防火衣や空気呼吸器など、活動時の装備だけでも約20kgあります。
そのうえ現場では力が必要な作業が多いため、男性よりも筋力で劣る女性は、男性と同じだけの仕事をしようと思っても、なかなかできません。
このような身体的な負担は、ほとんどの女性消防士が直面する難しさでしょう。
人々の命・財産を守る仕事なので、女性だからといって特別扱いはされないそうです。
男性中心の職場環境である
冒頭でもお伝えしたとおり、女性消防士は全消防士のなかで約3.4%と、とても低い割合です。
男性中心の職場環境になってしまうため、どうしても女性消防士が働きづらい状況が生まれてしまいます。
同僚や上司が女性消防士に対して理解がなく、メンタルヘルスの問題が生じることも。
今後はより女性が働きやすい職場に変化していくと思われますが、まだまだ男性本位の考え方がはびこっているのが現状です。
消防士に限らず、社会全体が女性に対するサポートを手厚くする方向に向かっているので、今後の変化に期待!
女性消防士の雇用経験に乏しい消防署が多い
職員数の少ない地方・田舎の消防署だと、女性消防士を雇用した経験のある消防署はほとんどないでしょう。
そのため、女性消防士に対するサポート体制が整っていない場合があります。
出産や育児に対する支援がないと、ずっと働き続けるのは困難です。
女性に対するサポートが充実している消防署となると、どうしても数が限られてきてしまい、職場選択の幅が狭まってしまいます。
都市部になればなるほど、女性消防士の雇用経験がある消防署も増えるでしょう。
女性消防士に対するハラスメントが起きる可能性がある
女性消防士が一生懸命仕事に取り組もうとしているなか、非常に残念ながら職場でハラスメントが起きる可能性があります。
ニュースでも度々女性消防士に対するパワハラやセクハラが報道されていますね。
女性消防士に落ち度は微塵もなく、パワハラ・セクハラをする相手が悪いにもかかわらず、泣き寝入りすることになったり、女性消防士のほうが退職することになったりするのが問題です。
パワハラ・セクハラを告発して、相手が懲戒処分になったとしても、その職場にいたくなくなってしまいます。
消防士を目指す女性へのアドバイス
「働きづらさを感じることになっても、本気で消防士を目指したい」という熱意ある女性は、消防士を目指すうえで、以下のことに力を入れておくと、働きやすさが向上することでしょう。
少しでも楽しく仕事をするために、今のうちからできることを始めてみてください。
体力・筋力トレーニングを継続する
消防士の仕事は、過酷な状況下での活動が多いため、体力や筋力が重要です。
特に女性は筋力で男性に劣ってしまうため、男性と同様の業務をこなすには、定期的なトレーニングをおこない、体力や筋力を維持・向上しておく必要があります。
そもそも採用試験には体力試験があるため、消防士を目指そうと考えているなら今のうちからトレーニングを始めましょう。
消防士になってからは、訓練やトレーニングの時間にある程度体力・筋力は付きます。
業務に関する資格の取得を目指す
消防士として女性が働くのは難しいと言われていますが、消防業務に関する資格を取得することで、職場での競争力を高められます。
消防士になってから習得するのにおすすめの資格をまとめました。
- 大型自動車免許
- 救急救命士
- 危険物取扱者
- 陸上特殊無線技士
- 予防技術検定
上記の資格は、基本的には消防士になってから取得します。
救急救命士は取得するまでにキャリアが必要になってくるため、消防士になる前に専門学校や大学で取得する人も。
資格を取得することで手当が増え、年収アップにもつながるため、消防士として活躍していきたい女性は、業務に関する資格を積極的に取得していきましょう。
業務経験を積み、資格も取得している消防士は、署内でも重宝する人材になります。
心身の健康に気を配る
消防士の仕事は、心身ともにかなりの負荷がかかることがあります。
特に女性消防士は、職場での理解や支援が不十分な場合があるため、日頃から心身の健康に注意を払うことが重要です。
助けを求められる職場環境であればそれに越したことはありませんが、もしそうでない場合、自分自身でストレスを解消する方法を見つける必要があります。
幸いなことに消防士は休みが多い仕事なので、なるべく休日は趣味に打ち込んだり、心を許せる人と一緒に過ごしたりして、良好な精神状態を保つようにしましょう。
実は消防士の休日数はとても多く、1年の約2/3が休みになっています!
女性消防士が職場にもたらすプラス面
働くのが難しいと言われがちな女性消防士ですが、実は女性消防士でしかもたらせない、プラスの面がたくさんあります。
上記のポイントを頭に入れておくと、消防士を目指すモチベーションにも繋がるはずです。
女性消防士が職場にどのようなプラス面をもたらすのか、具体的に解説していきます。
今後消防士を目指す女性の目標になれる
現代は徐々に男女平等の社会に変化していますが、それでもまだ女性の活躍する場は少ないという声が多いのが現状です。
男性主体の組織である消防士のなかでも、女性消防士として働く姿は、今後消防士を目指そうとしている女性の助けになります。
あなたが活躍すればするほど、他の女性たちに消防士を目指す勇気や希望が与えられるはずです。
「人を助ける」という意味では、消防活動に通じる部分がありますね。
女性にしかできない役割がある
女性消防士は、男性消防士にはできない仕事や役割が担えます。
- 女性の被救助者に対してプライバシーの配慮ができる
- 女性や小さな子どもの被救助者をより安心させられる
- 女性向けの防火・防災教育や啓発活動において、効果的な支援ができる
- 職場内のセクハラ・パワハラ問題に対する意識が高められる
上記のように、女性ならではの視点で物事を考えられるため、救助活動や予防活動において、男性以上に的確なアプローチができる場面が生まれます。
女性消防士の意見は非常に貴重になるため、しっかりと知識や経験値を高めることで、より発言権が増していくでしょう。
もちろん消防士になりたての頃からできることではありませんが、目標を持って仕事に取り組めば、いつか必ず自分にしかできない役割が見つけられます。
東京消防庁は女性消防士への支援が充実している
筆者が過去に勤めていた東京消防庁では、女性消防士への支援が、他の消防本部と比べて非常に充実しています。
東京消防庁が公式ホームページで公表している「両立支援制度」を、以下にまとめました。
- 妊娠出産休暇
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出産前後で、最大16週休暇が取得可能。
- 育児休業
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出産後、最大3年間の育児休暇が取得可能。
- 育児短時間勤務
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週3日で8時間勤務、週5日で5時間の勤務など、出勤時間・日数を状況に合わせて選択可能。
- 部分休業
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子育ての状況により、出勤前後で最大2時間以内の部分休業が可能。
出産や子育ては、生活や働き方に大きな影響を及ぼします。
そのような中でも東京消防庁では、女性の支援が充実しているため、安心して消防士としての職務に励めるのが嬉しいですね。
育児休業の取得率は100%です!
東京消防庁における女性消防士の勤務体制割合について
消防士には、シフト勤務となる「交代制勤務」と、一般企業と同じく朝から夕方まで、月〜金曜で働く「毎日勤務」の、2種類の勤務体制があります。
「交代制勤務」は、消防・救助・救急活動などをおこなう、一般的なイメージの消防士の働き方で、「毎日勤務」は、消防活動はおこなわず、事務仕事が中心となる働き方です。
東京消防庁において、「交代制勤務」をする女性消防士の割合は28.2%、「毎日勤務」をする割合は71.8%となっています。
2種類の働き方から、自分に合ったほうを選びましょう!
まとめ:働くのが難しいと言われる女性消防士にしかできない仕事がある
悲しいですが、女性消防士が働きづらさを感じる職場が存在するのは事実です。
女性消防士の雇用経験がない職場で働くのは、心身ともに強いストレスがかかってしまうリスクがあります。
しかし、東京消防庁は女性を支援する制度が整っているため、女性にしかできない仕事ができ、自分の力を存分に発揮できる環境です。
女性消防士として気持ちよく仕事がしたいという人は、ぜひ東京消防庁を目指してみてはいかがでしょうか。
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